株への投資ってようはギャンブルでしょ?僕は運が悪いからきっと負けるよ。
いまいち投資へのイメージが良くないわ。ギャンブルと投資って何が違うの?
こんにちは、shufukaneko(@shufukaneko)です。今回は上のような悩みを解決します。
「投資」へのイメージがあまり良くない人っていますよね。危ないとかリスクがあるとか。もちろんリスクがあるのは間違いではないですが、僕の周囲にはまるでギャンブルと同じかのように捉えている人もいます。
では「投資」とは本当にギャンブルなのでしょうか。結論、「投資」はギャンブルではありません。まったく性質の異なるものです。
ということで今回は「投資」とギャンブルの違いについてお伝えしていきます。なお今回の記事は村上 世彰さんと西原 理恵子による著書「生涯投資家vs生涯漫画家 世界で一番カンタンな投資とお金の話 (文春e-book)」に大きな影響を受けていますので、ご紹介しておきます。
この記事を書いている僕は、こんな人です。投資歴は10年を突破しました。投資歴が長い分、いろいろな商品に挑戦した経験があります。現在は、投資によるお金でなんとか生活できています。
こんな人はぜひチェックしてみてください。
ギャンブルとは?

まずギャンブルとは何なのか。Wikipediaで調べてみると、下のような回答があります。
賭博(とばく、英: gambling、独: Glücksspiel、仏: jeu d’argent)とは、金銭や品物を賭けて勝負を争う遊戯のこと[1]。
賭(け)事、博打(ばくち)、博奕(ばくえき)、勝負事とも。英語ではgamblingと呼ぶのが普通であるが、カタカナでは「ギャンブル」と表記されることが多い。gambleは娯楽としての賭博も含む広い考え方であり、危険性の高い冒険や意味のある危険、潜在性のある利益に手を付けること等という意味がある。
引用:Wikipedia (賭博) – https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%AD%E5%8D%9A
かんたんに言うと「お金や物を賭けて楽しむ勝負ごと」といえます。
日本でのギャンブルは基本的に認められておらず、違反すると賭博罪という罪で罰せられます。ただし公的な機関が行うギャンブルだけは例外で、公営ギャンブルとして認められています。公営ギャンブルは以下の5つです。
パチンコやスロットについては、風営法のもとで営業しており、買っても景品に交換されるため、賭博罪には問われません。お店の外にある換金所でお金に交換する人も多いと思いますが、建前上はパチンコ店やスロット店とは無関係となっています。
投資とギャンブルに違いはあるの?

法的な意味でのギャンブルとはならないけれども、お金をかけて楽しむという意味で言えば「株への投資」もギャンブルなのではないかと考える人もいるでしょう。
では「株式への投資」はギャンブルなのでしょうか。結論、ギャンブルではありません。理由はその仕組みあります。
ギャンブルは負けるようにできている

そもそも競馬などのギャンブルは、基本的には参加者が負けるようにできています。というのは公営ギャンブルの場合、「掛け金から参加者に払い出す割合」が法律で決まっています。
この割合が約75%。残りの約25%は運営している自治体の取り分になり、施設運営費や人件費などに使われるわけです。みんなが賭けたお金から25%をまず引かれて、そこから勝った人に割り振るわけですから、平均すると必ず負けになります。これがギャンブルです。
競馬を例に見てみると、JRAでは令和元年度の馬券収入対する、勝った馬券への支払いが約75.7%(※JRA公式サイトを参照)。ちなみに宝くじにいたっては平生30年度における配当額に割合は約46.5% (※宝くじ公式サイトを参考) となっています。
以下にギャンブルに10万円を使った際の、テラ銭の例を示します。

公営ギャンブルなどは、参加した時点で負けを含んでいるようなもんですね。
ゲーム理論という数学から考え出された経済学分野に「ゼロサムゲーム」という考え方があります。ゼロサムゲームとは決まっている勝ち分を参加者で奪い合うようなシステムをいいます。
例えば麻雀などは持ち点が決まっており、参加者でその点数を奪い合います。全体の勝ち負けを合計すると必ずゼロになる典型的なゼロサムゲームといえるでしょう。
しかし競馬や競艇などの公営ギャンブルの場合は、全員の勝ち負けを合計したとしてもゼロにもならないため、「マイナスサムゲーム」と呼ばれることもあります。基本的には負けるようにできているということです。
「投資」はギャンブルではない
一方「投資」はギャンブルなのでしょうか。結論、ギャンブルではありません。
これは「事実」です。取り扱っている証券会社や購入する金融商品にもよりますが、その多くには手数料や管理費と呼ばれるものが必要になります。
「投資」も公営ギャンブルと同じであっても、証券会社や投資信託を運用しているファンドに対して手数料とういものが発生するじゃないか、と考える人もいるでしょう。
ただし「投資」にかかる手数料は、ギャンブルにおけるテラ銭とは一線を画しています。ネット証券において530万以上の口座数をほこるSBI証券(※SBI証券公式サイトを参考)の手数料を例に見てみましょう。
参考:SBI証券公式サイト

異なる性質のものなので、そもそも仕組みが違います。
「株への投資」では株価が上がると会社の価値も上がり、市場全体の規模も拡大します。つまり決まった勝ち分を取り合うという性質ではないので、ゼロサムゲームとはいえません。
ただ厳密には「投資」と「投機」という考え方があり、「投機」ではギャンブル的な要素も強くなります。しかし本来の「投資」を行えばギャンブルとはまったく異なる性質のものになります。
「投資」と「投機」との違い

一般的に投資とは、「利益を目的としてお金を投じること」といえます。国内外の株式や投資信託などの購入が「投資」に当たりますね。
しかし投資には、「投資」と「投機」という考え方があります。
「投資」とは成長が見込める会社や市場にお金を投じることで、成長した際の利益分を配当として受け取れます。会社全体として成長するため、自分の利益がだれかの損失になるようなことはなく、「ゼロサムゲーム」とはいえません。
ただし会社や市場が商品や価値を生み出し成長していくには時間がかかります。そのため数年~数十年の長期的な視点で考えていく必要があるのです。
ただ「投資」を長期で運用していくと投資したお金によって生み出された利益がさらに大きな利益を生み出していくという「複利」の効果が得られます。期間が長くなればなるほど「複利」の効果は大きくなるため、ゆっくりじっくりお金を育てることになります。

短期的に大きな利益を出すのは難しいですね。
一方、「投機」では利益を目的として相場変動を利用した売買を行うことで、短期的な売買差益を受け取ります。これは売り手と買い手の損益を合わせるとゼロとなるため、「ゼロサムゲーム」といえます。
期間が短ければ短いほど1回の取引における利益は小さくなるため、一定の利益を出すためには取引回数を増やす必要があります。日々の値動きに一喜一憂したり、利益のために投資額を増やしてリスクが大きくなったりというのも「投機」の特徴といえるでしょう。
本当の意味での投資とは

本当の意味での投資とは、長い時間をかけてお金を育てていくことです。
銀行金利が良かった時代は銀行にお金を預けておくだけで増えたのですが、現在は銀行に預けておくだけはほとんど増えません。100万円を1年預けておいても、増えるのはわずか10円程度ですから(※年0.001%と仮定)。
そのため大きな資産を築こうと思うと「投資」をして、じっくりゆっくりとお金を育てていくことが必要になります。これは決してギャンブルではありません。
自分で運用する自信がない人は、WealthNaviなどロボアドバイザーと呼ばれる「長期・分散・積立」投資を自動で行ってくれるサービスもあります。よければ利用してみてくださいね。

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